北欧神話にはルーン占いを手助けしてくれる女神たちがいます。それが運命の女神ノルンです。
ノルンは、長女ウルズ、次女ヴェルザンディ、三女スクルドの三姉妹です。
ウルズは「運命」「未来」を意味し、過去を司る女神と言われています。
ヴェルザンディは「達成」「変化」を意味し、現在を司る女神です。
スクルドは「義務」「意志」を意味し、未来を司ります。また勝敗や生死を決める女神とも言われています。
現在、過去、未来については、それを指す資料はなく、一般的にそう言われているということだけのようです。どの女神も未来を意味しているとの解釈もあります。
実際の占いではウルズ、ヴェルザンディ、スクルドのノルンたちに心の中で助言をお願いして、知りたいことを唱えてから、ルーンを袋から順に三個取り出します。
それぞれの女神の場所に選ばれたルーン文字を質問に合わせて解釈していきます。
最初に取り出したルーンはウルズになります。このルーンは全体的な「運命」として解釈していきます。
二番目に取り出したルーンはヴェルザンディです。このルーンは「達成」です。何かになる変化を意味します。
3番めはスクルドです。このルーンは「義務」を意味します。するべき何かであったり、することになる何かだったりします。勝敗にも関係しますから、そういう観点で解釈してもいいかと思います。
まずは早急に答えを引き出そうとせず、三つのルーンを眺めてみましょう。全体的にどんな印象を持つでしょうか。この印象がルーンのささやきを引き出すきっかけになっていきます。
そしてルーン詩の言葉に従って、それぞれのルーンの意味を探っていきます。心の中にどんな言葉が浮かんでくるでしょうか。たくさんの言葉が出てきたり、まったく出てこなかったりするかもしれません。
ここでもじっくりと時間をかけましょう。ささやきは静かにしていると聞こえるものです。言葉を探しに行くのではなく、焦らず向こうからやってくるのを待つことも必要です。
こうして質問に対する答えを導き出していきます。答えを導き出すのに便利なコツはありません。何度も占って、ルーン文字と波長を合わせられるようにするといいかもしれません。
ルーン文字が何を示しているのかを読み解くことに挑戦するつもりで、楽しんで占ってみてはいかがでしょうか。
私は毎回ドキドキしながらルーンを並べます。果たして読み解けるだろうかという不安な気持ちと、どんな文字が並ぶのだろうという楽しみが心の中で交錯します。
それでは29個のルーン文字について、その詩の内容と解釈の概要についてお話していきます。