2015年5月12日火曜日

01:ルーンのささやき


6年ほど前、たまたま手元にあったルーンを使い、知り合いに頼まれて占いをしていました。

本職の占い師ではないので、気軽な遊び程度でしたが、占った人からわりと当たると言われたこともあります。

それならちゃんと調べてみようと思い立ったのが、ルーンとの本格的な付き合いのはじまりです。

ルーンには古い歴史があります。

ルーン文字は2000年程前に北ヨーロッパで使用されていたとされる古代文字です。
当時は一般的な文字として使われていたようです。

時代とともに使用される文字がルーン文字からラテン文字(アルファベット)に取って代わられて、今日では普通に使われることはなくなりました。

ルーンという呼び名は「秘密」という意味を持っています。北欧神話には、オーディーン神が身体を犠牲にして、世界樹からこのルーン文字を手にしたという話があります。とても神秘的な由来のある文字です。

ルーン文字にはそれぞれに独自の意味があります。それを元に、占術をしたり、呪術的な護符に使ったりします。

ただ、ルーン占いにはひとつの決まった型があるわけではありません。占い方にも様々な方法があり、また文字自体にもたくさんの解釈があります。

実際にルーンを使って占術をしようとしても、様々な方法や解釈の資料があり、どれを参考にすればいいか迷うところです。

私がルーン占いを調べ始めたとき、知り得る限りの資料に目を通しました。その結果、たくさんの情報を積み上げてもまとまらないので、自分に合わない情報を捨てていくことにしました。

そして、ひとつの占術方法に落ち着きました。その方法はシンプルで、ルーン文字の解釈にはある古い文献だけを使います。

ただ、あまりルーン文字に固定的な概念を当てはめないようにしています。占っている時に自然と言葉が湧き出てくることがあり、それを伝えることも大事かなと思うからです。

そのときの相手の状況や自分の感じ方によって、同じルーン文字でもまったく違った解釈が起こることもよくあります。

ルーン占いでは、よく「ルーンのささやきを聞け」と言われるのですが、それはルーン文字が何を言おうとしているのかを、固定概念を捨てて、心の耳を澄ましてよく聞けということなのだと思います。

ルーン文字を固定的な解釈だけに頼ってしまえば、ルーンのささやきを聞き漏らしてしまうかもしれません。

ルーン文字は無言で何かを語ってくれます。それをどう聞き取っていくかが、難しいところであり、面白いところでもあります。

ルーン文字の解釈は必要で、それに基いて言葉を探しますが、一方で、そういう心構えも持つようにしています。

それでは、これから私のルーン占いスタイルをご紹介していきます。